アジアアロワナワールド

アジアアロワナ専門店ラフレシアのブログです。日々の出来事などをブログとして掲載しています。

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突然変異のシルバーアロワナ

突然変異のシルバーアロワナ

アクアリーダーのジャッキーから見た事のない金色をしたシルバーアロワナの画像と動画が送られてきました。一瞬見た時はゴールデンヘッドの過背金龍に見えた位です。

アクアリーダーには同一個体が4匹

ノーマルのシルバーアロワナと一緒に飼育されていた中で4匹だけが金色に変色したとの事でした。今は他のシルバーと隔離し、1つの池にこの4匹だけで飼育されています。この個体同士の繁殖が成功するのを心待ちにしています。

ラフレシアのYoutubeに動画と画像をまとめましたので、宜しかったらご覧ください。

【動画】突然変異のシルバーアロワナ?!


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アクアリーダー養魚場のご紹介

AQUALEADER AQUARIUM(立達水族)

マレーシアのジョホール州にある”アクアリーダー養魚場”です。最初にアクアリーダーに行ったのは約18年前。その時は10数面程しかない小さな養殖場でした。当時は新しいファームで知名度もありませんでしたし、日本でもその名を聞く事はありませんでした。「なぜ無名のアクアリーダーと取引をしたいと考えたか?」って疑問に思われるかもしれませんので、少しご説明したいと思います。

ゴールデンヘッド

①過背金龍が良質である事。当然と言えば当然ですが、当時は質よりも量を重視される時代でもありました。本当に良い個体は少なかったです。しかし、アクアリーダーはファームを作る際に良質の親魚を厳選して集め、過背金龍の養殖が始まりました。「金額は高いが質が良い養殖場」として噂を聞いていて、まずはアロワナを見せてもらう所からスタートしました。実際にマレーシアを訪れて自分の目で見て納得の個体達でした。

アルビノ過背金龍

②アルビノ過背金龍が不定期で産まれる。当時としてはアルビノはとても珍しく、インドネシアでも目にする事はありませんでした。生産量の多い大手の養殖場でアルビノが出ないのに何故アクアリーダーでアルビノが産まれるのか不思議でした。それはアルビノの遺伝子を持ったヘテロを複数所有しているからで、アルビノを見てみたい、いつかは輸入したいと思っていました。金額の問題はありますが、運さえあればチャンスはあると考えました。

ジャッキーとアセンさん

③ジャッキーの人柄にも魅力を感じました。どうすればお互いのビジネスが上手くいくのか多くの時間を話し合ってきました。何回も喧嘩もしましたが、今の関係はその上で成り立っています。お互い言いたい事を言い合ってきました。「もう帰るわ!」って言って買わずに日本に帰国した事もあります。今では本当に友達みたいな感じです。

プラチナ&アルビノ

アルビノの他にもプラチナが産まれる事も・・・。そうは言っても過去4匹だけですが、それでも多い方かもしれません。そしてその内3匹は当店で輸入しました。正直、金額で言えば日本より中国に売った方が高いとは思いますが、それでも日本に出してくれるのは本当にありがたく思います。

アルビノ過背金龍の秘密

元々アクアリーダーは3人が出資した合同ファームでした。その後3人は合同会社を解散し別々の道を歩み始めます。1人は養殖を辞めました。その際に親魚を配分し、1人はAと言うファームを作り、残った1人がアクアリーダーです。今ではいくつかのファームでアルビノを見る事が出来るようになりましが、その多くがこの系統から産まれたアルビノになります。ですからある意味全てのアルビノは兄弟魚であると言っても過言ではありません。アルビノ・クロコダイルスティングレイが今では多く出回っていますが、それも1匹のアルビノから始まったのと似た様な感じですね。

ストック水槽

2段済みのアングルに見えますが、実は3階まであって6段済みになっています。この木の柱で6段って本当に怖いです。選別中も地震があったらどうしようっていつも思います。お化け屋敷よりも遥かに怖い命がけのストックルームです。

体育館の様な大きさ

大小合わせて4つのストック場がありますが、ここが一番大きなストックルームになります。稚魚の育成は小さな部屋で行われますが、とにかく好き放題選ばせてもらえるには感謝です。

過背金龍

これでも凄く良い個体達ですが、厳しく選別で外す様にしています。日本におけるアクアリーダー産過背金龍の質の高さを落とさない為です。簡単な事ではありませんが、今後もその方針に変わりはありません。

アクアリーダー全景動画

周りはヤシの木で覆われている養殖場です。この灼熱の太陽の元、アクアリーダーのアロワナは産まれています。これからも良い個体を輸入販売出来るようにアクアリーダーと共に頑張っていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。


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今の店舗はこんな感じで作りました。

オレンジ色のコンビニ跡地

2001年にオープンしたラフレシアですが、最初の店舗が手狭になり2006年に現在の店舗に移転しました。元々ここはコンビニだったのですが、60坪近くあり前店舗からも近かったので移転も楽だと考えました。水槽の数も増えるし、お客さんも車を泊めやすいし、置ける水槽も増えるのでここに決定しました。アロワナの繁殖に力を入れたかったのも理由の一つです。

電光看板は無くなってむき出し状態

昔タイプのコンビニだったので今のコンビニよりも一回り大きい感じです。その分、色々直さなきゃならない所も多かったですが、その作業も楽しくて毎日夜中まで作業しました。心配だったのは電気代と家賃でした。それでもワクワクした毎日でした。

店内風景

何も置いていない状態だとさすがに広く、いくらでも水槽が置けそうな気がしていました。右のドアの奥が現在繁殖を行っているバックヤードで、元々は倉庫として使われていたようです。この壁を壊して店内をもっと大きくしようかとも考えたのですが、アロワナだけでそんなに水槽を埋めれないと思って止めました。

元々ここはコンビニの時は冷蔵庫

冷蔵庫の位置のパテーションは全て取り外して作り変えました。ここに5mのコンクリ池を作ろうと考えたのですが、当時のスタッフ総出で反対されました・・・。結局2750の水槽を置く事になりました。

排水溝

冷蔵庫と冷凍庫の水捨ての穴が床にあったのは工事を簡単にしてくれました。店内6カ所に排水穴があるので今でも大活躍しています。ここに水替え時の捨て水をドボドボと流し込んでます。

天井の塗装

天井も汚かったので、全て白く塗り直しました。この時に塗ってくれたのがアロワナ繁殖にチャレンジされているEさんです。暇な時で良ければと無償で全部塗って頂きました。感謝です。

オレンジのタイプはグレーで塗装

オレンジの床はコスト削減の為にグレーに塗ってみたのですが、これがまた最悪でした。塗料に反応してあちこちタイルが浮いてボコボコになり、まともに歩けなくなりました。

やれる事は自分たちでやりました。

結局道具をお借りして自分たちでタイル剥がし。しかしこれがなかなかの重労働で、全員手に豆が出来て痛いのを我慢して作業しました。

剥がし終わり。

綺麗に剥がし終わりましたが、店内が広い分だけ足腰もガタガタでした。奥に丸まっているのが新しいフロアマットです。水槽を置くので重さに耐えられる物にしました。本当はここにグリーンの防水塗料の方が熱帯魚屋っぽかったんですが、スタッフ全員の反対で却下されました・・・。

生まれ変わった床

そして見事に職人さんの手によって床が生まれ変わりました。この作業が完了しないと壁紙も水槽のアングルも運び込めなかったので水作りも出来ませんでした。今見ても色々な思いが込み上げてきます。

電気工事

天井の蛍光灯も全てやり直しました。今みたいにLEDじゃないですが当時なりの省エネ蛍光灯です。職人さんの仕事の邪魔なの分かっててもアングルも少し運び込みました。早く水を回したくてワクワクしてたからですね・・・。

天井も床も壁も白くしたので明るい店内

2006年11月。無事に新しい店舗での営業を開始しました。もう16年も前の事なんですね。こうしてブログを書いてても懐かしく思っています。当時のアロワナ屋としてはガラス張りで白い店内は珍しかったです。

多くのお花を頂きました。

アロワナ業界も色々淘汰され始まっていた寒い時期でした。しかし、今でもこうしてアロワナの仕事を続けていられる事に感謝しています。これからも色んな事にチャレンジして皆様と一緒にアロワナを楽しみたいと思っています。いつもありがとうございます。

2022年現在

PS.ブログを再び復活させてシステムに少しずつ慣れてきました。今回のブログも昔書いたと思いますが、せっかくなので練習も兼ねて再投稿してみました。空いている時間を使ってブログ投稿するので、不定期にはなると思いますが、たまにブログを覗きに来て頂けると嬉しいです。

ではでは


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INDO DORAGONのヘンドリーさんに動画アップして頂きました。

海外のアロワナ専門誌「INDODORAGON」編集長のヘンドリーさんに動画をYoutubeにアップして頂きました。Youtubeの登録者は5万人です。凄いの一言です。

ヘンドリーさん来店(2008年)

ヘンドリーさんとはINDODRAGON発刊前からのお付き合いで、ラフレシアにも2回遊びに来てくれました。気さくでアロワナ好きでとても優しい方です。

左からアロアイドルのトニーさん、ヘンドリーさん、福井、韓国のキムさん(2013年)

ヘンドリーさんは出版の他にインドネシアでアロワナコンテストも開催されていてアロワナ界では有名な方です。コンテストに足を運んだ事はないですが、いつか機会があれば会場でお会いしたいと思います。トニーさんはタンニングの先駆者の一人で、当時はアロワナコンテストを独占していました。キムさんは韓国のアロワナショップですが、繁殖の相談に来店して頂いてからのお付き合いです。

グラミーゴレン

みんなで食事したグラミーの揚げ物。バキバキと手でちぎってサンバルソース(唐辛子ソース)をつけて食べます。ちなみにサンバルと聞くとサンバルジャヤ養魚場を思い出す方も多いと思います。実はそれは誤りで、サンバルとは唐辛子を意味します。どこから始まったか定かではないですが、赤いアロワナ=唐辛子と勘違いした方が、サンバルジャヤ養魚場と言い始まったのが定着してしまったんだと思います。正確には「スンバルジャヤ養殖場」です。とは言っても正直僕もサンバルジャヤって言い方の方が自然な感じするんですけどね。


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ディナミカカプアス養魚場

インドネシア、カリマンタン島にあるディナミナカプアス養魚場です。赤道直下のカプアス川水系にある養殖場で、古くからアジアアロワナの養殖を行なっています。

最近アロワナを始められた方には馴染みがない名前かもしれませんが、ビンタンカルバ、ヘンリー、サンバルジャヤサクティと並ぶ4大ファームでした。でしたと過去形にしているのは他の養殖場は規模を縮小したり、輸出量を減らしたのに対し、ディナミカカプアスだけはアロワナの養殖を今も変わらず行い輸出を続けているからです。

養殖しているアロワナは「スーパーレッド」「紅尾金龍」「バンジャールレッド」「グリーン」「過背金龍」ですが、過背金龍に関しては親魚の数も多くないので、それほど生産量は多くありません。紅尾金龍は昔ながらのスマトラゴールデンのみです。

コンクリート製の用水路

後にもご紹介いたしますが、奥に見える森の奥の奥の奥までディナミカカプアスの敷地で、現在も池を掘る工事を進めています。スタッフが立っているのが「川からの水を各池に引く為の用水路」です。入り過ぎた水はオーバーフローさせるシステムで、入れ抜きで換水し水質を保つ感じです。大雨の場合も同じ様に水が逃げる様に作られています。

ディナミカカプアスの全景

池と池の真ん中に通っているのが先ほどのコンクリートの用水路になります。画像上にあるカプアス川からの水路も確認できます。注:グーグルマップなので最新の画像ではありません。

広大な敷地

青く囲った部分全てがディナミカカプアスの敷地になります。スタッフの多くが首狩り族で有名なダヤック族で、労働力と警備が両立しているとの事です。この地区にはダヤック族の村があり、今ではディナミカカプアスでの仕事で村の収益が成り立っているとの事です。

広い敷地の一部はヒヤンさんがドリアンを趣味で作っていて、スタッフはやはり全てダヤック族との事です。「ダヤックとは持ちつ、持たれつの関係になっているよ」とジミーが話してくれました。

この画像は2003年頃のディナミカカプアスです。プラタパッドなどで良く紹介された池です。左奥に写っているのがプラタパッド編集長の山崎氏です。

「ディナミカカプアスは養殖場がない」そんな話を耳にした事ありませんか?これは一部の業者さんが多くのマニアさんに話されていて、そのままが拡散されてしまった形です。実際何人ものお客様から「ディナミカにはファームがないんでしょ?」と言われ困惑していました。ここまでブログを読んで頂き、事実とは違う事がお分かり頂けたと思いますが、ずっとディナミカのアロワナを飼育されている方達に申し訳なく思っていました。

さて、じゃあなぜその様な話が拡散されてしまったのか?ですが、恐らく情報不足から始まったんだろうと思っています。

上の画像の養殖場はポンティアナの古い養殖場です。ここもかなり大きな敷地でしたが、環境汚染による水質悪化からさらにカプアス川上流に養殖場を移転しました。その際に古い養殖場が不用になった為に土地を売りに出しました。その話から「ディナミカがファームを売っている!」と耳にした誰かが間違った情報を都合よく解釈され、拡散に繋がったのではないかと思います。

正直、事実とは違う話をマニアさんにお話しされるのはちょっと残念に思いますし、ご自分の目で耳で確かめて頂きたくも思いました。何事もそうですが誰かから聞いた話の全てが真実という訳ではないという事だと思います。

ディナミカカプアス創設者Mr.ヒヤン

本当はブログで「ディナミカには養殖場はある」などと書きたくもなかったです。これ正直な気持ちです。別に当たり前の話ですし楽しくもないですしね・・・。

「もう少し待ってろFUKUI !!」ヒヤンさんとこの話をしたら写真を撮りにスピードボートで往復4時間かけてファームまで行ってくれました。しかもこの話の時、ヒヤンさんコロナにかかってたんです。だからもう少し待ってろって・・・。

「大丈夫。行かなくて良いから」って言ったんですが、翌週黙ってこの写真が送られてきました。嬉しさと悲しさと情けなさと色んな思いが込み上げてきました。

きっと他所のファームにも素晴らしいアロワナはいると思うんだけど、これがディナミカカプアスのアロワナを輸入し続ける理由の一つです。

ディナミカのアロワナを大切に飼育してくださっている方に、ラフレシアとディナミカの想いが少しでも伝わったら良いなと思います。

ディナミカカプアスの動画(注:音出ます。)

見える範囲全てが敷地です。強い日差しを遮る物もないし炎天下なのでここでの労働はかなり大変です。なんとなくファームを散歩してる気分で見て頂けたらと思います。ここまで読んで頂きありがとうございます。


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