アジアアロワナワールド

アジアアロワナ専門店ラフレシアのブログです。日々の出来事などをブログとして掲載しています。

海外の記事一覧

アクアリーダーでアロワナ大量死!

アクアリーダー養魚場近隣で行われた鉄道工事で川が汚染され、数年で約4,000匹もの親魚が死亡してしまいました。水替えを必要としているのは水槽だけではなく養殖場も同じことです。水源となる川が汚染されれば養殖場全体が大きな影響を受けます。鉄道工事が始まってジワジワとアクアリーダーを苦しめてきました。

そのニュースはマレーシアでも大きく取り上げられ話題となりました。マレー語にテロップを入れてYoutubeにアップ致しましたが、多くのアロワナが池から上げられている様子に胸が痛みます。これだけの親魚が死亡する程ですから、当然稚魚の採取量も大きく落ちていました。出来るだけ敷地内の貯水池からの雨水を用いていますが、それでも水の量は充分ではありません。

アクアリーダー養殖場には、アロワナ養殖場には珍しく池にろ過設備も大量に備わっています。画像の遠くにも多くのろ過フィルターが見えます。それでも今回の水質悪化を防ぐ事は出来ませんでした。

ストックルームは水道水を用いているので稚魚達は問題ありません。しかしアロワナの生産量が落ちていますので、輸出しても餌代、電気代、人件費、経費で全て消えてしまうとの事です。鉄道工事はマレーシア政府が進める事業です。政府とアクアリーダーとで話し合いを進めていますが、死んでしまった親魚が戻ってくる訳ではないので悔しい所でもあります。

ただ幸いなのは4,000匹の親魚が死んでも、300面の池にはまだ15,000匹は親魚がいる事でしょう。今後についてもジャッキーと何度も話し合いました。これからラフレシアが出来る事は「こちらからのオーダーではなく、アクアリーダーが出荷できる個体を輸入する事」だと考えています。アクアリーダー側は「在庫の中で出来るだけ良い選別を行う」という事で話はまとまりました。巨大な養殖場なので餌代の足しにもならないかもしれませんが、お互い協力し合ってこのピンチを乗り越えたいと思っています。

ディナミカのジミーもそうですが、リーダーのジャッキーも僕の大切な家族です。良い時も悪い時もあります。ちょっと今はピンチですが、協力し合えば必ず乗り越えられると思っています。近日中に輸入出来る様に準備を進めています。これからも頑張って参りますのでアクアリーダー、イーロン、ラフレシアを応援よろしくお願いいたします。

次回輸入魚
アジアアロワナ専門店ラフレシア

突然変異のシルバーアロワナ

突然変異のシルバーアロワナ

アクアリーダーのジャッキーから見た事のない金色をしたシルバーアロワナの画像と動画が送られてきました。一瞬見た時はゴールデンヘッドの過背金龍に見えた位です。

アクアリーダーには同一個体が4匹

ノーマルのシルバーアロワナと一緒に飼育されていた中で4匹だけが金色に変色したとの事でした。今は他のシルバーと隔離し、1つの池にこの4匹だけで飼育されています。この個体同士の繁殖が成功するのを心待ちにしています。

ラフレシアのYoutubeに動画と画像をまとめましたので、宜しかったらご覧ください。

【動画】突然変異のシルバーアロワナ?!


にほんブログ村

アクアリーダー養魚場のご紹介

AQUALEADER AQUARIUM(立達水族)

マレーシアのジョホール州にある”アクアリーダー養魚場”です。最初にアクアリーダーに行ったのは約18年前。その時は10数面程しかない小さな養殖場でした。当時は新しいファームで知名度もありませんでしたし、日本でもその名を聞く事はありませんでした。「なぜ無名のアクアリーダーと取引をしたいと考えたか?」って疑問に思われるかもしれませんので、少しご説明したいと思います。

ゴールデンヘッド

①過背金龍が良質である事。当然と言えば当然ですが、当時は質よりも量を重視される時代でもありました。本当に良い個体は少なかったです。しかし、アクアリーダーはファームを作る際に良質の親魚を厳選して集め、過背金龍の養殖が始まりました。「金額は高いが質が良い養殖場」として噂を聞いていて、まずはアロワナを見せてもらう所からスタートしました。実際にマレーシアを訪れて自分の目で見て納得の個体達でした。

アルビノ過背金龍

②アルビノ過背金龍が不定期で産まれる。当時としてはアルビノはとても珍しく、インドネシアでも目にする事はありませんでした。生産量の多い大手の養殖場でアルビノが出ないのに何故アクアリーダーでアルビノが産まれるのか不思議でした。それはアルビノの遺伝子を持ったヘテロを複数所有しているからで、アルビノを見てみたい、いつかは輸入したいと思っていました。金額の問題はありますが、運さえあればチャンスはあると考えました。

ジャッキーとアセンさん

③ジャッキーの人柄にも魅力を感じました。どうすればお互いのビジネスが上手くいくのか多くの時間を話し合ってきました。何回も喧嘩もしましたが、今の関係はその上で成り立っています。お互い言いたい事を言い合ってきました。「もう帰るわ!」って言って買わずに日本に帰国した事もあります。今では本当に友達みたいな感じです。

プラチナ&アルビノ

アルビノの他にもプラチナが産まれる事も・・・。そうは言っても過去4匹だけですが、それでも多い方かもしれません。そしてその内3匹は当店で輸入しました。正直、金額で言えば日本より中国に売った方が高いとは思いますが、それでも日本に出してくれるのは本当にありがたく思います。

アルビノ過背金龍の秘密

元々アクアリーダーは3人が出資した合同ファームでした。その後3人は合同会社を解散し別々の道を歩み始めます。1人は養殖を辞めました。その際に親魚を配分し、1人はAと言うファームを作り、残った1人がアクアリーダーです。今ではいくつかのファームでアルビノを見る事が出来るようになりましが、その多くがこの系統から産まれたアルビノになります。ですからある意味全てのアルビノは兄弟魚であると言っても過言ではありません。アルビノ・クロコダイルスティングレイが今では多く出回っていますが、それも1匹のアルビノから始まったのと似た様な感じですね。

ストック水槽

2段済みのアングルに見えますが、実は3階まであって6段済みになっています。この木の柱で6段って本当に怖いです。選別中も地震があったらどうしようっていつも思います。お化け屋敷よりも遥かに怖い命がけのストックルームです。

体育館の様な大きさ

大小合わせて4つのストック場がありますが、ここが一番大きなストックルームになります。稚魚の育成は小さな部屋で行われますが、とにかく好き放題選ばせてもらえるには感謝です。

過背金龍

これでも凄く良い個体達ですが、厳しく選別で外す様にしています。日本におけるアクアリーダー産過背金龍の質の高さを落とさない為です。簡単な事ではありませんが、今後もその方針に変わりはありません。

アクアリーダー全景動画

周りはヤシの木で覆われている養殖場です。この灼熱の太陽の元、アクアリーダーのアロワナは産まれています。これからも良い個体を輸入販売出来るようにアクアリーダーと共に頑張っていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。


にほんブログ村

INDO DORAGONのヘンドリーさんに動画アップして頂きました。

海外のアロワナ専門誌「INDODORAGON」編集長のヘンドリーさんに動画をYoutubeにアップして頂きました。Youtubeの登録者は5万人です。凄いの一言です。

ヘンドリーさん来店(2008年)

ヘンドリーさんとはINDODRAGON発刊前からのお付き合いで、ラフレシアにも2回遊びに来てくれました。気さくでアロワナ好きでとても優しい方です。

左からアロアイドルのトニーさん、ヘンドリーさん、福井、韓国のキムさん(2013年)

ヘンドリーさんは出版の他にインドネシアでアロワナコンテストも開催されていてアロワナ界では有名な方です。コンテストに足を運んだ事はないですが、いつか機会があれば会場でお会いしたいと思います。トニーさんはタンニングの先駆者の一人で、当時はアロワナコンテストを独占していました。キムさんは韓国のアロワナショップですが、繁殖の相談に来店して頂いてからのお付き合いです。

グラミーゴレン

みんなで食事したグラミーの揚げ物。バキバキと手でちぎってサンバルソース(唐辛子ソース)をつけて食べます。ちなみにサンバルと聞くとサンバルジャヤ養魚場を思い出す方も多いと思います。実はそれは誤りで、サンバルとは唐辛子を意味します。どこから始まったか定かではないですが、赤いアロワナ=唐辛子と勘違いした方が、サンバルジャヤ養魚場と言い始まったのが定着してしまったんだと思います。正確には「スンバルジャヤ養殖場」です。とは言っても正直僕もサンバルジャヤって言い方の方が自然な感じするんですけどね。


にほんブログ村

ディナミカカプアス養魚場

インドネシア、カリマンタン島にあるディナミナカプアス養魚場です。赤道直下のカプアス川水系にある養殖場で、古くからアジアアロワナの養殖を行なっています。

最近アロワナを始められた方には馴染みがない名前かもしれませんが、ビンタンカルバ、ヘンリー、サンバルジャヤサクティと並ぶ4大ファームでした。でしたと過去形にしているのは他の養殖場は規模を縮小したり、輸出量を減らしたのに対し、ディナミカカプアスだけはアロワナの養殖を今も変わらず行い輸出を続けているからです。

養殖しているアロワナは「スーパーレッド」「紅尾金龍」「バンジャールレッド」「グリーン」「過背金龍」ですが、過背金龍に関しては親魚の数も多くないので、それほど生産量は多くありません。紅尾金龍は昔ながらのスマトラゴールデンのみです。

コンクリート製の用水路

後にもご紹介いたしますが、奥に見える森の奥の奥の奥までディナミカカプアスの敷地で、現在も池を掘る工事を進めています。スタッフが立っているのが「川からの水を各池に引く為の用水路」です。入り過ぎた水はオーバーフローさせるシステムで、入れ抜きで換水し水質を保つ感じです。大雨の場合も同じ様に水が逃げる様に作られています。

ディナミカカプアスの全景

池と池の真ん中に通っているのが先ほどのコンクリートの用水路になります。画像上にあるカプアス川からの水路も確認できます。注:グーグルマップなので最新の画像ではありません。

広大な敷地

青く囲った部分全てがディナミカカプアスの敷地になります。スタッフの多くが首狩り族で有名なダヤック族で、労働力と警備が両立しているとの事です。この地区にはダヤック族の村があり、今ではディナミカカプアスでの仕事で村の収益が成り立っているとの事です。

広い敷地の一部はヒヤンさんがドリアンを趣味で作っていて、スタッフはやはり全てダヤック族との事です。「ダヤックとは持ちつ、持たれつの関係になっているよ」とジミーが話してくれました。

この画像は2003年頃のディナミカカプアスです。プラタパッドなどで良く紹介された池です。左奥に写っているのがプラタパッド編集長の山崎氏です。

「ディナミカカプアスは養殖場がない」そんな話を耳にした事ありませんか?これは一部の業者さんが多くのマニアさんに話されていて、そのままが拡散されてしまった形です。実際何人ものお客様から「ディナミカにはファームがないんでしょ?」と言われ困惑していました。ここまでブログを読んで頂き、事実とは違う事がお分かり頂けたと思いますが、ずっとディナミカのアロワナを飼育されている方達に申し訳なく思っていました。

さて、じゃあなぜその様な話が拡散されてしまったのか?ですが、恐らく情報不足から始まったんだろうと思っています。

上の画像の養殖場はポンティアナの古い養殖場です。ここもかなり大きな敷地でしたが、環境汚染による水質悪化からさらにカプアス川上流に養殖場を移転しました。その際に古い養殖場が不用になった為に土地を売りに出しました。その話から「ディナミカがファームを売っている!」と耳にした誰かが間違った情報を都合よく解釈され、拡散に繋がったのではないかと思います。

正直、事実とは違う話をマニアさんにお話しされるのはちょっと残念に思いますし、ご自分の目で耳で確かめて頂きたくも思いました。何事もそうですが誰かから聞いた話の全てが真実という訳ではないという事だと思います。

ディナミカカプアス創設者Mr.ヒヤン

本当はブログで「ディナミカには養殖場はある」などと書きたくもなかったです。これ正直な気持ちです。別に当たり前の話ですし楽しくもないですしね・・・。

「もう少し待ってろFUKUI !!」ヒヤンさんとこの話をしたら写真を撮りにスピードボートで往復4時間かけてファームまで行ってくれました。しかもこの話の時、ヒヤンさんコロナにかかってたんです。だからもう少し待ってろって・・・。

「大丈夫。行かなくて良いから」って言ったんですが、翌週黙ってこの写真が送られてきました。嬉しさと悲しさと情けなさと色んな思いが込み上げてきました。

きっと他所のファームにも素晴らしいアロワナはいると思うんだけど、これがディナミカカプアスのアロワナを輸入し続ける理由の一つです。

ディナミカのアロワナを大切に飼育してくださっている方に、ラフレシアとディナミカの想いが少しでも伝わったら良いなと思います。

ディナミカカプアスの動画(注:音出ます。)

見える範囲全てが敷地です。強い日差しを遮る物もないし炎天下なのでここでの労働はかなり大変です。なんとなくファームを散歩してる気分で見て頂けたらと思います。ここまで読んで頂きありがとうございます。


にほんブログ村